ECO日記

もふもふもこもこの人気者!アルパカはペットで飼える? 後編

みなさんこんにちは!元飼育員の講師ふくちゃんです!

 

「アルパカはペットで飼える?」の後編として、

 

「アルパカにはどんなエサをあげたらいい?」

「飼うならどんなことに気を付けたらいい?」

 

というところを解説していきます!

 

3.アルパカは何を食べる?エサはどうする?

 

アルパカは草食動物で、アンデス山脈の山肌に生えている草や苔、飼い主が育てた牧草などを食べています。

 

動物園では、「チモシー」と呼ばれる牧草の干し草をメインに、「ルーサン」というマメ科の牧草をぎゅっと固めた「ヘイキューブ」、いろいろな栄養が含まれている配合飼料「ペレット」を与えることが多いですね。

 

1頭のアルパカが食べる量は、1日に2~3キロほど。

とはいえ、アルパカはもともと群れで過ごす動物なので、1頭だけでの飼育は大きなストレスにつながります。最低でも2頭、できれば3頭以上一緒に飼ってあげたほうが良いでしょう。複数頭のアルパカを飼うのであれば、それだけたくさんのエサを準備しないといけませんね!

 

エサの種類や量、与える割合などは、アルパカを購入した牧場などで詳しく聞いてくださいね!

 

ちなみに、干していない青々とした草をあげるとよく食べますが、意外と身近なところにも有毒植物は生えています。自分で刈った草をあげる時は必ず図鑑などで植物の名前を調べ、毒性がないことを確認しましょう…!

 

 

4.どんなことに気を付けて飼えばいい?

 

ここでは、アルパカを飼うなら知っておきたい情報を、かんたんに紹介していきます!

 

●ウンチの量が多い

アルパカなどの草食動物は、毎日たくさんのウンチをします。健康なアルパカは、小さくコロコロしたウンチを1日に何度もするので、なるべくこまめに掃除してあげましょう!

 

●蹄(ひづめ)が伸びすぎたら、専用の道具を使って切らないといけない

アルパカは、牛や馬のように「蹄(ひづめ)」がある動物です。運動不足などで伸びすぎた場合は、「削蹄鎌(さくていがま)」という専用の道具を使って蹄を整えないといけません。

(※牛や馬では「装蹄師」という蹄のケア専門の方に依頼して整えることがほとんどです。それだけ高い知識と技術が必要なケアだと言えますね)

 

●アルパカをしっかり診察できる動物病院が少ない

アルパカは一般的なペットではないので、「今まで診察したことないよ…」という獣医さんも多いでしょう。アルパカを飼う前に、家の近くにアルパカを診察できる動物病院があるか確認しておきましょう。

 

…さて、最後に今回のまとめです!

 

「アルパカは飼えるのか?」という疑問についての僕なりの結論は、

 

飼えるけど、きちんと飼うのはかなり大変だよ!

 

と言ったところ。

 

今回紹介したように、お家でペットとして飼うには、超えないといけないハードルがたくさんあるんですよね…。

 

とはいえ、しっかりと環境を整えて飼うのであれば、何の問題もありません!

 

もちろん、アルパカのことを第一に考えることが大切なので、

 

「自分では飼えないから、飼われているところに行って愛でよう…」

 

と決めるのもいいかもしれませんね…!

 

それでは、今日はこのあたりで!

 

この記事を書いた人…元飼育員講師ふくちゃん

福岡ECOの卒業生。動物園とサファリパークで13年間、飼育員をしていました。好きな動物はフクロテナガザル。担当していた動物は、ゾウ、チンパンジー、キリン、トラなど。現在は福岡ECOで動物や動物園についての授業を担当しています。