ECO日記

密着!飼育員の卵たち⑤ 元飼育員に質問してみよう!

みなさんこんにちは!元飼育員の講師ふくちゃんです!

 

今日のブログは、飼育員を目指す学生たちに密着する「飼育員の卵たち」の第五弾!

学生たちが実際に受けている授業の中身を、ちょっとだけ公開しちゃうシリーズです。

 

「動物の専門学校って、こんな授業もするんだな~」

 

とイメージしてみるのもいいかもしれませんね!

 

さて、今日は動物園動物飼育専攻の2年生を対象とした「動物園飼育論Ⅱ」という授業の中でやってみた、質疑応答コーナーの様子をご紹介します!

 

「動物園や飼育員の仕事について、気になることがあったら何でも聞いてね~!」

「それ以外のことを聞いてもOKだよ~!」

「配った紙に質問を書いてね!ランダムに引きながら答えていくよ~!」

 

という感じで質問を募集したのですが、90分の授業時間で答えきれないくらい、たくさんの質問が集まりました!

(重なっているものが多いですが、1クラスおよそ30名から60~70個くらいの質問が出ました!これが2クラス分あります…!)

 

なかでも多かったのは、

 

「飼育員のお給料ってどのくらいですか…?」

 

という質問でした!

 

(僕が「飼育員のお給料とか気にならない?そういうのを聞いてもいいよ!」と伝えたのもありますが…気になって当然ですよね!笑)

 

この質問、なかなか面と向かっては聞きにくいと思いますが、飼育員になりたいなら絶対に知っておきたい部分ですよね。

 

…実は、今回の質疑応答コーナーをやった目的のひとつは

 

「僕の経験をみんなの将来の役に立ててほしい」

 

というものでした。

 

十数年間の飼育員生活の経験が、学生たちの役に立つのであれば、どんなことでもしっかりと伝えたいと思っています!

なので、この質問についても、いろいろなケースを挙げながら、しっかりと丁寧に答えましたよ~!

 

そして、その他に寄せられた質問を紹介しておくと、

 

「動物と接する時に、一番大切にしていたことはなんですか?」

「担当していた動物が亡くなった時、『こうしておけばよかった』と後悔したことはありますか?」

「動物の担当が変わった時、動物に馴れてもらうのが一番大変だった動物はなんですか?」

 

という「飼育員のお仕事」に関するものや、

 

「研修で動物園に行った時、どのタイミングで質問したらいいか分かりません」

「研修先でミスをしてしまった時は、どうしたらいいでしょうか」

 

という「動物園での研修・実習」の具体的な悩みなど、真剣に学んでいるからこそ出てくる質問が多かったのが印象的でした。

 

「家族からは『飼育員に向いているよ』と言われるけど、自分では『もしかしたら飼育員に向いていないかも』と思っています。どうしたらいいでしょうか」

 

という悩みを相談してくれた学生もいました。

 

…質問は匿名なので、誰からの質問かは分かりません。でもこれ、僕も飼育員になりたての頃に似たようなことで悩んだ経験がありました。

なので「僕も同じことで悩んでいたけど、僕の場合はこういう風な考え方をするようになったら気持ちがラクになったよ」と、少し長い時間をかけて答えました。

 

(何人かの学生が「その気持ち分かる~…」と深くうなずいていたこともあり、同じような悩みを持っている人がいるんだな、と知れるいい機会になったかもしれませんね)

 

もちろん、僕の言葉だけですべての疑問や悩みを解決できるわけではありませんが、学生たちが笑顔で前を向けるサポートが少しでもできれば、こんなに嬉しいことはないな、と再認識する時間でした…!

 

その他、「飼育員になってから、恋愛的な出会いは増えますか?」や「先生のお子さんとの、最近のハッピーエピソードを教えてください!」など、ユニークな質問にも答えつつ、時には真剣に、時には学生と一緒に笑いながら、あっという間に時間がすぎていきました。

 

…こんな風に「将来についての疑問や不安」に答えられるのは、その業界で働いていた講師が授業をする一番いいところかもしれないな…と思った、ある日の授業でした!

 

 

それでは、今日はこのあたりで!

 

 

 

この記事を書いた人…元飼育員講師ふくちゃん

福岡ECOの卒業生。動物園とサファリパークで13年間、飼育員をしていました。好きな動物はフクロテナガザル。担当していた動物は、ゾウ、チンパンジー、キリン、トラなど。現在は福岡ECOで動物や動物園についての授業のほか、文章表現についてのゼミを担当しています。