ECO日記

飼育員あるある①「動物の食べ物がおいしそうに見える…。」

みなさんこんにちは!元飼育員のふくちゃんです!

 

今日のテーマは「飼育員あるある」!

 

飼育員同士が話すときに、「あ~、あるある!それ分かる~!」と盛り上がっている小ネタをご紹介します。

 

何の参考にもならないとは思いますが…笑

 

「飼育員って、そんな会話で盛り上がるんだ!」

「意味はわからないけど、なんか面白そう!」

 

と、飼育員への親しみを持ってもらえたらうれしいです!

 

 

 

 

飼育員あるある①「動物の食べ物がおいしそうに見える…。」

これは、草食動物のお世話をしている飼育員なら、誰もが一度は感じたことがあるでしょう。笑

 

キリンが枝についた葉っぱをムシャムシャ食べるとき…

 

シマウマが干し草をゴリゴリ食べるとき…

 

ゾウが青竹をバリバリ食べるとき…

 

モルモットがニンジンをシャクシャク食べるとき…

 

リクガメがキャベツをサクッ…サクッ…と食べるとき…

 

その様子を観察している飼育員は、心の中でみんな思っています。

 

「ああ…美味しそう…私も食べたい…。」

 

と!

 

ライオンがお肉を食べるところや、チンパンジーが野菜や果物を食べるところを見ても思わないんですが、なぜか草食動物って、食べ物を美味しそうに食べるんですよね…。

 

草食動物は、肉食や雑食の動物よりも食べ物をよく噛む(植物の繊維は硬いので、しっかり噛んで消化しやすくする)ことが多いので、その時に聞こえる「ゴリゴリ」とか「シャクシャク」という気持ちのいい音が、そう感じさせるんだと思います。

 

この「動物の食べ物が美味しそうに見える」というのは、飼育員の職業病と言えるかもしれません…。

 

 

さらにこの症状(?)が進むと、飼育員は街のあちこちで「美味しそう…」と呟くようになります。

 

…その一例として、僕が飼育員仲間と出かけた時に、実際に繰り広げられた会話の様子をご紹介します…一部脚色はしていますが、ノンフィクションです…。

 

 

僕「あ、見て!あの草めっちゃ美味しそう!(視線の先には雑草)」

A「ホントだ!日当たりもいいし、ゾウにあげたいね!(視線の先には雑草)」

B「こっちのシイの木も、新芽が出てて美味しそう!(視線の先には公園の樹)」

僕「おお、柔らかくて美味しそう!甘そう!(視線の先には公園の樹・甘くはない)」

B「あ~、ここにキリン連れてきたい!」

僕・A「分かる~!」

 

 

…お分かりいただけたでしょうか…飼育員は雑草も街路樹も、「美味しそう」か「美味しそうじゃない」かで判断してしまうのです…。

 

(動物園では、動物たちに刈った草や木の枝をあげることがありますが、もちろん許可を取った場所以外で採取することはありませんので、ご安心を!)

 

なので、もしも街や公園などで「あの葉っぱ美味しそう!」という声が聞こえてきたら、そこには飼育員がいるかもしれません…。

 

信じるか信じないかは、あなた次第です…。

 

 

…以上、「飼育員あるある」でした!

 

 

それでは!

 

 

この記事を書いた人…元飼育員講師ふくちゃん

福岡ECOの卒業生。動物園とサファリパークで13年間、飼育員をしていました。好きな動物はフクロテナガザル。担当していた動物は、ゾウ、チンパンジー、キリン、トラなど。現在は福岡ECOで「陸上動物」「動物園・水族館研究」「アニマルヒストリー」の授業を担当しています。