ECO日記

動物園の飼育員になるためには…?その方法を元飼育員が解説!

みなさんこんにちは!元飼育員のふくちゃんです。

「動物園の飼育員になりたいけど、どうしたらなれるか分からない…。」

そんな風に悩んでいる人、結構多いんじゃないでしょうか。

動物園の飼育員って、昔から人気がある職業なんですが、その割に「なり方」についての情報は多くありません。僕自身、学生時代には「実際のところ、どうしたら飼育員になれるんだろ…?」と、悩んでいたこともあります。

 

そこで今回は、動物園で10年以上働いていた元飼育員としての経験から、

「飼育員になるためには資格が必要なの?」

「動物園のアルバイトから飼育員になれるって本当?」

「飼育員になるためには学校に通った方がいいの?」

という3つのテーマについて、じっくりと解説していきます!

あなたが将来の夢について考える時のヒントになれば、とっても嬉しいです。

 

1.飼育員になるためには資格が必要なの?

 

結論からいうと、資格は必要ありません!

動物園の飼育員、というと専門的な知識や技術が必要なイメージですが、実は飼育員になるために必要な資格はないんです。

ただし、動物園によっては採用試験の決まりに「普通自動車免許(MT)が必要」「動物に関わる知識・技術を学ぶ専門学校または4年制大学を卒業していること」などの条件がある場合も…。これは、その動物園がどんな人材を求めているかによって変わりますので、求人情報を確認するしかありません。

 

ちなみに、動物園の求人情報はその園のHPなどに掲載されることもありますが、それまでに採用や研修受け入れの実績がある専門学校や大学に、直接提供されているケースも多いです。動物園としても、信頼できる学校に声を掛けた方が、良い人材が集まりやすいですからね。

 

2.動物園のアルバイトから飼育員になれるって本当?

これも、結論からいうと本当です!ただし、かなり稀なケースと言えます。

なぜかというと、理由は2つ。「動物の飼育に携わるアルバイトは募集が少ない」ことと、「アルバイトの実績が就職試験で有利になるとは限らない」から。

 

そもそも、動物の飼育には専門的な知識や技術が必要なので、動物園が飼育員のアルバイトを募集すること自体、とてもレアなんですね。しかも、仮に人手が足りなくなったとしても、飼育員の知人や、昔その動物園で働いていた経験者などに直接声を掛けることも多いので、一般的な求人広告などに情報が載ることは少ない、という事情が…。

 

そして、運よくアルバイトとして飼育員になれたとしても、そのほとんどは数か月~1年程度の期限付き。正式に採用されるためには、他の受験者と一緒に、あらためて就職試験を受けないといけない場合がほとんどです。

さらに、就職試験には、専門学校や大学で動物について学んだ学生や、他の動物園で飼育員として働いていた経験者たちもやってきます。この競争に勝てるかどうかは、アルバイト経験とはまた別のお話…。

 

もちろん、僕もアルバイトから正式採用を勝ち取った飼育員を知っているので、可能性がゼロというわけではありません。ただし、いろいろな条件が重ならないと実現できない、と言うのが本当のところです。

 

 

さて、これで残るはあとひとつ!…なのですが、長くなってきたので今日はこの辺りで!次回は「飼育員になるためには学校に通った方がいいの?」について、じっくり解説していきますよ~!

それでは!

 

【この記事を書いた人…元動物飼育員講師 ふくちゃん】

福岡ECOの卒業生。動物園とサファリパークで13年間、飼育員をしていました。好きな動物はフクロテナガザル。担当していた動物は、ゾウ、チンパンジー、キリン、トラなど。現在は福岡ECOで「陸上動物」「動物園・水族館研究」「アニマルヒストリー」の授業を担当しています。