ECO日記

獣医師のサポートだけ…じゃない!愛玩動物看護師の役割とは?

みなさんこんにちは!元飼育員の講師ふくちゃんです!

 

国家資格になったことで、たくさんの人が注目している「愛玩動物看護師」というお仕事。

 

「将来は愛玩動物看護師になりたい!」

 

と考えている人も、増えているのではないでしょうか…!

 

ただ、愛玩動物看護師がどんなお仕事をしているかは知らない人も多いので、

 

「たぶん、獣医師のお手伝いをするんでしょ?」

「動物病院の雑用なんかもするのかな…」

 

というイメージを持っている人もいるかもしれませんね。

そこで今回は、現役の愛玩動物看護師さんに取材した内容をもとに

 

「動物病院での愛玩動物看護師の役割」

 

をくわしく紹介していきます!

 

(※動物病院によって、愛玩動物看護師の役割は異なります。この記事の内容がすべての動物病院に当てはまるわけではありません。)

 

愛玩動物看護師の役割①「診療の補助」

 

愛玩動物看護師の大きな役割の1つが、「診療の補助」です。

 

(そもそも「診療」は、動物がどんなケガや病気になっているかを調べる「診察」、特定する「診断」、ケガや病気を治す「治療」が合わさった言葉です…!)

 

動物の健康を直接左右する「診療」には、動物や病気についての専門知識と技術が必要なので、もともとは獣医師にしかできない役割でした。

 

ただ、動物看護師も「愛玩動物看護師の国家資格」を取得することで、この一部を補助できるようになったのです。

獣医師以外で「診療の補助」ができるのは、愛玩動物看護師だけなんですよ~!(業務独占)

 

ちなみに、ここでいう「診療の補助」には

●獣医師の指示のもとに行う採血

●経口などの投薬

●マイクロチップ挿入

●カテーテルによる採尿 など

 

が含まれています。

 

 

愛玩動物看護師の役割②「入院している動物のケア」

 

重症のケガをしたり手術を受けたりした動物は、動物病院に入院することがあります。

そんな動物たちのお世話をするのも、愛玩動物看護師の大切な役割です。

 

ただ、単純にお世話だけをしているわけではなく、動物たちの様子に異変がないかをしっかりと観察します。

ほんの少しでも異変を感じた場合は、すぐに獣医師に伝えることで、なるべく早く必要なケアができるようにしているんですね!

 

 

愛玩動物看護師の役割③「飼い主さんとのコミュニケーション」

 

 

ケガや病気をした動物が動物病院にやってくると、獣医師は「診察」をはじめます!

ここでとっても重要になるのが「飼い主さんとのコミュニケーション」です。

 

「3日くらい前から元気がなくて…」

「食欲も無いみたいで、エサもあまり食べないんです…」

 

というような飼い主さんの言葉をもとに、動物の状態を把握していくわけですが、獣医師が知りたい情報をすぐに説明できる飼い主さんばかりではありません…。

 

そんな時は、愛玩動物看護師の出番!

 

「元気がないというのは、立ち上がれないくらいですか?いつもより動きが遅いという感じですか?」

「いつものエサの、半分くらいは食べますか?それとも、ほとんど残しますか?」

「食欲だけじゃなくて、水を飲む量も減っていますか?」

「おしっこやウンチはいつも通り出ていますか?」

 

などなど、具体的な質問をしながら、診察に必要な情報を聞き取っていきます。

また、獣医師からの治療方針などについての説明を、さらに分かりやすくかみ砕いて飼い主さんに伝えるという役割を担うことも!

 

獣医師と飼い主さん、それから動物の間に立つ「架け橋」のような存在ですね!

 

 

…と、ここまで3つの例を挙げながら、愛玩動物看護師の役割を紹介してきました。

 

愛玩動物看護師は、「診療の補助」をしたり、「入院している動物のケア」をしたりと、「動物の健康と飼い主さんの安心」を最前線で支えるお仕事ということが分かりましたね…!

 

愛玩動物看護師を目指したいという方の参考になれば、とってもうれしいです!

 

 

それでは、今日はこのあたりで!

 

この記事を書いた人…元飼育員講師ふくちゃん

福岡ECOの卒業生。動物園とサファリパークで13年間、飼育員をしていました。好きな動物はフクロテナガザル。担当していた動物は、ゾウ、チンパンジー、キリン、トラなど。現在は福岡ECOで動物や動物園についての授業を担当しています。