ECO日記

西原氏智昭氏「地球環境異変と野生生物保全」特別講義

今日は先週行われた特別講義について紹介します。

講師は

国際野生生物保全団体のWCSコンゴ共和国支部・自然環境保全技術顧問として

アフリカの熱帯雨林を保護のために尽力されるだけでなく

「コンゴ共和国 マルミミゾウとホタルの行き交う森から」など著書もある

西原 智昭氏。

日本各地の動物園で講演もされている西原先生による

今回の講義のテーマは「地球環境異変と野生生物保全」でした。


貴重な映像を上映いただいた後、

お話いただいた内容は

大変興味深く、考えさせられる内容となりました。

 

特に印象的だったことは、

人間だけでなく多くの動物たちの今後に大きく影響する地球の環境変化、

さらに遠くアフリカの動物たちの現状に

私たちも深く関わっているという事実を

お話いただいたことです。

それは、近年問題となっている「地球温暖化」。

要因のひとつが

世界中で進む熱帯雨林の消滅にあるといわれていますが、

アフリカにおけるそれは伐採以外に

マルミミゾウの減少が大きく影響しているとのことでした。

なぜかというと、

熱帯雨林で生活する彼らの食した果実の種は、

糞として広く散布され、

多くの新たな樹木の誕生に大きく貢献しているそうです。

しかしそのマルミミゾウの個体数は、

絶滅が危惧されるほど激減。

それが昨今の森林生態系の崩壊そして消滅につながっているとご指摘されました。

では、なぜマルミミゾウがそこまで減ったのか?

それは象牙採取のための密漁が原因だそうですが、

その象牙を実は私たちも身近で「印鑑」や楽器の「バチ」として利用していたのです。

実は様々な形で私たちの生活が大きく関わっているという

事実を教えていただきました。

動物業界を目指す学生たちにとって、

これからの環境や動物のために何ができるのか?

を考える良い機会となりました。

西原先生、貴重なお話をありがとうございました!